ルーセント所属のプロテニスプレーヤー・福田勝志選手とルーセントテニスクラブコーチの柴野晃輔選手が、「大正製薬 リポビタン 全日本テニス選手権97th」に出場しました。
福田プロは通算28回目の出場、柴野選手は初めての出場です。残念ながら両選手とも1回戦で敗れてしまいましたが、日本最高峰の舞台で戦えたことはいい経験だったということです。
そんな2人に突撃インタビューを敢行! 日本最高峰の大会の思い出について語っていただきました!
<福田プロ>
――28回目の全日本はいかがでしたか?
ランキングが昨年より落ちていたので、出場できるかどうかの瀬戸際だと思っていました。発表されるまではドキドキしていましたが、ふたを開けたら出場圏内ではあったのでよかったです。
試合については、相手の上野山大洋選手はミスが少なく粘り強い選手ということがわかっていたので、ラリー戦になる覚悟で臨みました。上野山選手があまりしかけてこなかったので、予想以上に長いラリー展開になり、試合時間も長かったです。粘り合いで最後、こちらのミスが増えて敗れました。
――大学生といえばパワープレーなイメージがあります。
そうですね、ミスも少なく粘り強い選手でした。僕は彼を高校生のころから知っていて、もともとそういうスタイルなんだなと。
実は上野山選手のお父さんが僕の1つ上で、小さいころから大会で対戦していて切磋琢磨してきた関係なんです。そんな彼の息子と大舞台で戦えたことは、まるで自分の息子と戦っているような感じもあり、感慨深かったですね。プレースタイルはお父さんの方がもっと攻めてくるタイプだったので、ひとそれぞれだなあと思いました。
――今回の試合で得たものは?
長いラリー展開でしたが、体力的には問題がなかったことは自信につながりました。僕のスタイルは粘って粘ってポイントを取るというものなので、「まだまだやれるな」と。ですが、もちろんそれだけでは勝てないので、もっと攻めて取り切る力が必要だなと感じました。それがあれば、もしかしたら相手もスタイルを変えて攻めに来て、展開が変わっていたかもしれません。
――次の目標は何ですか?
来年の全日本ですね! そこに向けてまた大会にいろいろ出場していきます。12月には日本リーグもあります。海外でも試合をしてみたいですが、一番はやはり全日本なのでスケジュールが合えば、という感じですね。
僕はありがたいことに今回が28回目の出場ということで、これだけ挑戦させていただけているのは国内では僕だけだと思います。そこで、出場回数30回を目指すことにしました。こういう宣言は、自分を追い込むようであまりしたことがなかったんですが、覚悟を決めてやります。すごくハードルが高いことではあります。今年46歳、どうしても年々体の衰えというのは感じていて、そのうえ新しい選手もたくさん出てきており、ますます厳しくなるでしょう。できるかできないか、正直わかりません。なので、きっちり言葉に出してみなさんに自分の決意をお伝えできたらなと。
そのためにも来年の29回目の出場が大切になってきます。そのための勝負はもう始まっています。先日優勝した北杜オープンもポイント対象ですので、スタートダッシュはできたのかなと。29回目の出場が叶えば、30回目は這いつくばってでも出場します!
応援よろしくお願いします!
<柴野選手>
――初めての全日本、いかがでしたか?
試合は敗れてしまいましたが、出場できたことは自分にとってとても大きかったです。他の大会とは違って独特の雰囲気があり、そういった空気感のなかでプレーできて嬉しかったです。
――独特というのは具体的にどういうところでしょうか?
基本的に、コーチって会場には来ないんですよ。でも全日本は、みんなこの大会に懸けているので、コーチが一緒に来たり、サポーターも多くいたりします。そういう「大人が何人も選手のために集まっている」という光景は、普段はまず見られません。そういう選手たちから発せられる空気感は、国内最高峰の大会だからこそのものでしたね。
――緊張はしましたか?
ほとんどありませんでした。もちろん、場面場面ですることはありますが、その緊張感をいい方向に捉えて試合に臨めました。チャンスの場面で取り切ることができなかったりと、自分のすべてを出し切れたかというと、そこはできなかったです。ですが、緊張のせいプレーが乱れるとか、そういうことはなかったですね。
――リターンが課題と以前おっしゃっていましたが、今回はどうでしたか?
リターンゲームは苦しかったので、まだまだ課題ですね。もちろん練習はたくさんしていきましたし、完成するようなものでもないのですが、まだまだでした。ずっと追い求めていくのだと思います!
――逆に上手くいったことは何ですか?
雰囲気にのまれなかったことが1つ。もう1つは、自分のスタイルが通用したことです。相手のプレーを受けて、相手がしんどくなってきたときにカウンターでボレーに出ていく、みたいな展開ですね。
――福田プロの28回出場は柴野選手から見てどうでしょうか?
ヤバいです(笑)。同じ大会に28回出ていることがヤバいですし、それが日本で1番大きな大会というのは、本当にレジェンドだなと思います。素晴らしいですね。
――次の目標は何ですか?
やはり次の全日本選手権の本戦に出場することです! 高校生のときから意識していた大会で、そこに選手として出場できたことは本当に嬉しかったので、また同じ舞台に立てたらと思っています。
また、12月には日本リーグがあります。非常にレベルの高い大会で、今回も前回に引き続きシングルスで出場するのかなと思っていますが、1つでも勝利をもぎ取りたいです。チームとしては、決勝トーナメント進出も目指したいですね。
応援よろしくお願いします!
お2人とも、ありがとうございました! 次に向けて頑張ってください!!